人間にとって「生きている」事の次に大きな要求は「心理的に生きる」ということです。それは愛され、理解され、認められ、必要とされ、感謝されることです。
知的障害者をもって生きることは、この中でも、理解され、必要とされ、感謝されるという体験が著しく、障害がない人たちよりも少ないのです。
「緩やかな中でしか人は育たない」というのは私の持論です。
心を使い、感情移入しながら、利用者様に接するとき、利用者様の心の中には、「ゆったり」とした「心理的スペース」が出来、「生きている」実感を感じることが出来ます。
利用者様を心の底から理解しようとするということは、(利用者様の見地に立ち、利用者様の立場から物事を眺め、利用者様が見ている世界を見、利用者様が考えているだろうことをイメージし、利用者様の気持ちを感じ取る)ということを職員集団が努めている中で可能となることです。
「誤解を受けずに理解される関係」が出来ていることが最大の支援かもしれません。
(職員向けメッセージより)