2008年11月アーカイブ

べてるの家の当事者研究

22日『「べてるの家」から学ぶ研修会がありました。

北海道の浦河という小さな町で赤十字病院のMSWの向谷知生良の取り組みから始まりました。

氏は、すぐれた(ユニークな)ソーシャルワーク(べてるでは認知行動療法や当事者研究と呼んでいる)と、徹底したセルフヘルプグループ、SSTの実践により決して軽くない症状の人たちが、治癒ではなく病気と共存しながら生きていくという支援のエッセンスをメンバーとの「やりとり』を通して示してくれました。

べてるでは、『爆発』と呼んでいるパニックについて印象的な発言がありました。『困難を抱えている人は様々な手を使って「人とのつながりを探す」のが生命線、爆発をくりかえしては、自分の助け方を探している。

そうやって自分を助けてきた』ある引きこもりと家庭内爆発を繰り返してた人が、SSTを学び母親に『爆発しても言い?』と聞いたら『いいよ!』と答えてくれてからシャワーを浴びられるようになった、と話していました。

コミカルな中に病気と闘いながら精一杯生きている人たちから『勇気』をいただきました。

(職員向けメッセージより)

"貪欲"さを学ぼう

15,16と大分の臼杵市と言う山間の町で触法の障害者の講演をしてきました。企画したのは二つの法人の地域サービスをしている人たちです。

講演は16日の午後で通常は朝一番で眠い目をこすりながら行くのですが、前日はスタッフとの打ち合わせと称するミニ講演会になってしまいました。中心となる人は、「平和の家の心のケアの養成講座]の卒業生で久々に熱い福祉談義の機会となりました。その延長で講演も気持ちよく話をすることができました。

スタッフとの話の中で驚いたのは給料の安さと、障害程度区分の低さでした。

これは以前から私たち経営者の中で言われていることですが、都会は高い、と言っても都市でかかる経費は高いので現行より上げたいとは思っていますが、地方の人たちは本当に低いので様々な法の仕組みを勉強し小さな事業を組み合わせて収入が上がるようにしています。

結果として地域のサービスが増えていきます。その意味では、いい意味で「貪欲」です。貪欲さがサービスの数も質も「信頼」も上げているように思えました。

(職員向けメッセージより)

利用者様を中心とした"支援"を

11月になりすっかり秋めいた陽気になりました。利用者の皆さんは季節の変わり目の気温の変動に適応していくのが弱い方々も少なくないので、衣類の調整などこまめにして下さい。また、この秋は入退所も多いので落ち着かない人たちへの対応もお願いします。

自閉症の人たちは、新しい環境が苦手です。落ち着かないのは、多くは「怖い、強い不安」と言うことと同じです。「困ったことをする人は、本人が一番困っている」のです。

それで、自ら気分を変えることが、出来ないので自傷、多傷、者の破壊と言う形になってしまうことが多いのですが、そのときに怒鳴られ、叱られる、という形になってしまいます。各棟に配っている冊子に「発達障害の教育体験記」という文章があります。

その中の叱り方の項には「一分以内で手短に」という内容が書かれています。

それ以上だと、言われている内容が理解できないだけでなく、ネガティブな感情だけが残ってしまいます。

私たちの仕事の第一は、「コミュニケーション支援」から入ります。

その人を辛くさせないでください。

(職員向けメッセージより)

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