私どもが大切にしてきた支援に"心に添う"ということがあります。
表層で見えていることではなく、背景にある辛さや哀しさに心を同調しようとする行為です。
人は相手の表情や雰囲気、話口調、全身像などからその人の"本当の思い"を感じ取ります。
言葉がある人の方が言葉に惑わされ、わかりにくいことも少なくありません。
自らの本当の思いに他者が繋がっていると感じられた時、安心し、人を信頼し、自信が持てるようになります。
一方、支援者も様々な苦しみ悩みを持った一個の人間です。
人は無意識に苦しいことに対して向き合おうとします。
自分と向き合い「自分を引き受けなおす」という行為をしなければ立ち直れないのです。
"自分と繋がる"受け止めきれない現実と"おりあい"をつけていく、ということは自らが、「しっかりと生きようとする」行為です。
人を支えようとすることは、自らと他者とが「響きあい、繋がろう」とすることです。
心に添い、心をケアする仕事は、人として相互変容を生み出す根源的な意味をもつ仕事と捉えています。
(職員向けメッセージより)