2010年10月アーカイブ

東京都福祉サービス推進機構の調査で昨年までの過去3年間良い結果が出ない項目があります。

障害分野では「職員のやる気向上に取り組んでいる」「職員の質の向上に取り組んでいる」の二つが極めて低い数値になっています。

全体(保育から高齢者まで)との比較でも同様の結果となります。

一般にやる気のない社員と質の向上を目指さないリーダーがいる会社はつぶれます。

「給料が安いから!」という言い訳も頭をよぎりますがそれも絶対的なものではありません。

F.ハーズバーグという社会学者の研究ではモチベーションの源泉は達成感であり承認(集団から価値ある存在と認められ尊重されること)であり社会的な責任感であるとし給与は後方に位置します。

私たちの商品は土地でも車でもなく"私たち自身の在り方"です。

商品力を高めることは"生業"であるならば当然のことです。

私は福祉の仕事は人生をかける価値のある仕事だと思っています。

あたたかさ、優しさ、人柄力、人間力という商品力を高めることに一緒に取り組んで行きましょう。

(職員向けメッセージより)

M会※では今年度後期のアファメーションを決めました。

「私たちSM・Mは積極的にメンバー(職員)と関わり、メンバーが主体的に仕事ができるようにサポートすることを宣言します」というものです。

個々人が最初は考え5~6人のグループで話し合い全体で決めたモノです。

私が関わったのは最後の言葉の整理をする場面だけです。表現に違和感が無いか確認をしただけです。

各棟には自分たちが決めた行動指針・モットーとなる言葉が掲示されるようになりました。

誰かに決められたことではないことに意味があります。

私は従順な職員を求めているわけではありません。

自立(自律)した自我のある職員を望みます。

福祉は一人で決断しなければならない状況の多い職業です。

私のできることは時間をかけ肥沃な大地を作ることです。

種をまき水を撒き害虫や災いから守り果実を手にするのは職員です。

良い果実を手にした喜びはさらに良質なものにチャレンジする喜びに進化します。

このサイクルの中で人格が育ち良き人生を手にすることができるのです。

※...M(マネージャー)・SM(サブマネージャー)対象の会議
(職員向けメッセージより)

ライフヒストリーを大切に

障害者福祉の特徴は、利用者様が若い時期からのご利用ということがある。

我々支援者はこの方たちの大切な人生の一こまに重大な責任を持つ仕事であるということを肝に銘じ支援力を高めていく努力を惜しんではならないものと思っている。

医学の世界では、近年EBMとNBMの統合が患者さんの満足度の向上に繋がるといわれている。

EBM(Evidence Based Medicine)科学的な根拠に基づいた医療、疫学的(統計的)データに基づいた医療、という考え方である。

これに対しNBM(Narrative Based Medicine)という捉え方がある。

これは患者さんとの対話を通じて患者さん自身が語る物語から病の背景を理解し、抱えている問題に対して全人格的なアプローチを試みようという臨床手法である。

この二つの概念は対立する概念ではなくて、疾患の理解にはEBMを悩みや苦しみや心の問題にはNBMをというような位置づけがなされている。

我々の仕事はこの両輪の統合をすることが大切である。

医療の力を借りながら、利用者様やご家族の皆様のライフヒストリーにも積極的に耳を傾け、表層的ではなく心の深い部分にある辛さや悲しさに『心に添う』支援が必要だと考えている。

(職員向けメッセージより)

"つながり"

九州での研修をし次の日は自らの研修も受けるハードなスケジュールを終えました。

今回呼んでいただいた方は20年近く前に"心のケア"の研修に参加されて旧知の中です。

その方の友人で「施設を建て替えたのでご意見を!」と言われ移動の途中で立ち寄りました。

リハーサルをし疲労困憊だったのですが暮らしやすい見事なユニットで細部まで配慮された作りに感銘を受けました。

今回出会えた親たちスタッフの方々短い時間でしたがまた新たな"つながり"ができました。

田舎の畔道には曼珠沙華が咲いていました。

昨日は5日ぶりの通勤、もっとも込み合う十字路の傍らに曼珠沙華を見つけました。

この花は仏語では「これを見る者は自ずから悪行から離れる」「天界に咲く花でめでたいことが起こる兆し」という縁起の良い華です。もともとは白い花だそうです。

昼休みに近くの作業所に行く用事がありました。その入口に白い曼珠沙華が咲いていました。初めて見ました。

友人からのメールで息子さんが大学に受かったというメールを読みながら眠りにつきました。

(職員向けメッセージより)

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