2014年10月アーカイブ

自閉症、今は自閉症スペクトラム障害(ASD)と言いますが、知的に障害のない人たちを、日本では発達障害と言います。

発達のためには、「物事を理解する力」と「他者と関係を作っていく力」が必要です。

オギャーとこの世に生まれた瞬間から、この未知なる世界を知ろうとする能動的な力「理解」とその世界とかかわっていく力「関係」が必要となります。

知的に障害があると理解する力が弱く、ASDだと能動的にかかわっていく力が弱いのです。

乳児が発達していくためには、愛情を持って普通に育てるだけでいいのですが、何かしらの発達段階での力不足があると、意識的にかかわる必要があります。

人とのかかわる力が不足していると孤独だと言うことです。

人に頼ることが苦手だと過度な緊張状態にあると言うことです。

不安が強いと言うことは過敏な感覚の中にいると言うことです。

これらの状態にあると混乱しやすいと言うことです。

パニックや自傷行為などコントロールしにくい情動のなかにいます。

私たちが落ち着かないときの貧乏ゆすりやうろうろ歩いたりすることを同一性の保持と呼びますが、それは"その人なりに安定するための努力"と言うことができます。

こだわりが強いときは不安が強いときともいえます

私たちは、肯定的・能動的にかかわり、人への不安を少なくし安心に包まれるようにかかわらなければなりません。

起こしてしまった行為の背景にあるつらさや苦しみを感じ取り、意識的にかかわる心に添うかかわりをしていくことが役割なのです。

(職員向けメッセージより)

知的・発達障がい者福祉サポーターズ ドリームプラン・プレゼンテーション2014
(さぽ☆どり2014)へのおさそい!

実行委員長 阿部美樹雄

 福祉とは幸せや豊かさを意味する言葉です!
 そのためには、私たちはあらゆる場面において福祉の水準を上げる取り組み(ソーシャルアクション)と、私たちとのかかわりの中でご利用者が、幸せ・豊かさを感じていただけるようなあり方を身に着けなければなりません。

 福祉的就労についても、生産性を上げるだけという意味ではなく、支援を請けながら仕事を通じて幸せになるということ、介護(care)という意味はそもそも、関心を持つ、気配りをするなど身体的なことだけでなく、「心」のあり方が前提となっている概念です。

 そのような支援者になるための人材育成はどのようにするのか?
 人が安定感を持って他者に好意的にかかわれるとしたら、その人を愛し、必要とし、ありのままの存在を承認し、感謝することなどが大切になります。

 さらには「してやっている」という感覚を育成者が持たないようにしなければなりません。「してくれなかいからできないのだ」という感覚をすぐに持ってしまいます。

 私たちが求めているのは、ゆるやかな感性を持った自立型の人材なのです。

 プレゼンターは一人でプレゼンを作るわけではありません!
支援者は、プレゼンターの話をしっかり聴いて、その話の中に社会的価値を見つけ共有し共に喜び、苦手な点については、自分ができることを申し出ます。信頼し、励まし、安心できるようにそばにいるようにします。アドバイスはしません。音楽やPCの専門家など多くの支援者が必要ですが、それも基本的にはプレゼンターが探します。

あるプレゼンターが、「こんなにほめられた経験はなかった!」という話をしていました。私たちは、他者から無条件に応援される経験は大人になると極めて少ないのです。

他者に支えられながらも、道は自ら決め困難を乗り越えてきた経験(成長のサイクル)は生涯の財産となります。

課題は一人で実現することは困難で、みんなでで一緒に叶えることがもっともたやすいのです。違いは助け合うためにあるからです。

私たちは、夢に懸命に挑戦する姿に心を奪われます!
応援したくなります。自分ができることを探し出します。

効果的に成果を出す組織には、相互支援のシステムが構築されています。

そしてリーダーは、見本となり信頼される人間関係を作ることが大切であることを知ります。相互支援によりもっとも大切な勇気を共有できる信頼できる仲間がいれば、喜びは倍増し悲しみは半減することを知ります。

ドリプラの仕組みは人を成長させる最高の機会です!
福祉の世界で管理職を育成することの難しさがよく話題になります。

ビジネス界での成果・売り上げはお客様が上げるものといわれています。そのために、コーチングやさまざまなマネージメントの手法など心理学から学びます。

ドリプラは心理学、脳科学等の要素を取り入れた根拠のある手法です。

福祉の仕事は、ご利用者が幸せだと感じていただけるようなかかわりを身に着けるということです。

私たちの最大の経営資源は職員です。

職員がいつでも応援しあえる仲間の作り方を体験し、過去の自らのあり方を克服することに挑戦し、人間として成長し、勇気を持って未来を創り上げていこうとする姿勢を身に着ける体験がドリプラなのです。
その集大成が、11月15日のプレゼンテーションなのです。
多くの人たちとともにこの仕事の魅力を分かちあいたいと思っています。

知的・発達障がい者福祉サポーターズ
ドリームプラン・プレゼンテーション2014

2014年11月15日(土)13:00~17:00
文京学院大学 仁愛ホール(東京メトロ南北線「東大前」駅(2番出口))
参加費:1,000円(税込) ※「学生」無料!(要事前申込)


(職員向けメッセージより)

 アメリカの神話学者のジョーゼフ・キャンベル(1904年~1987年)が世界中の神話を研究し、その神話の中に共通の法則性を発見しました。

 それは最初は平凡で魅力がなかったり、怠惰であったり、暴れん坊だったりするいろいろな主人公がある出来事を境に、幾多の冒険や試練を経て、力強く立派な存在となり、最後には、最大の試練を乗り越え、栄光を勝ち取り栄誉を与えられると言ったパターンです。

 それをキャンベルはヒーローズ・ジャーニー=英雄の旅と名付けました。

 英雄の旅には、3つのステージがあります。

1.別れ、旅立ち  2,通過儀礼(試練の時) 3,帰還(試練を乗り越え成長する時)

 これらはサイクルで繋がっていて、ひとつのサイクルが終わると再び新たな旅が始まって自分を成長させていく、というものです。

 人生の冒険ストーリーは、すべての人の英雄ストーリーです。

 すべての神話に共通のストーリーがあり、スターウォーズやロード オブ ザ リング、マトリックス、オズの魔法使い、バットマンシリーズなど神話を研究したジョゼフ・キャンベルにより図式化された英雄の法則に当てはまります。

 ジョージ・ルーカスはスターウォーズ作製にあたり、キャンベル氏に相談されたそうです。
 
 別れ・通過儀礼・帰還を「オズの魔法使い」例にとってみます。

 「別れ」。「オズの魔法使い」の主人公はドロシーという少女です。

 巨大な竜巻が起こり家が吹き飛んでしまうのです。

 人生のチャンスは予想もつかない、思いもかけないところから始まります。

 特徴は、無視すれば無視するほど(安全でいようとすれば安全でいようとするほど)、余計にショッキングなことが起こる、ということです。現実の世界では転勤や解雇だったり、身近な人の死だったりします。

 ドロシーは、愛犬トトとともに夢か現実はわかりませんが、巨大な竜巻に吹き飛ばされてオズの魔法の国にやってきます。

 「通過儀礼」。「オズの魔法の国」にやってきたドロシー。

 ここでまず彼女が出会うのは「北の魔女」。

 とても良心的な魔女で彼女の助けになってくれます。

 「通過儀礼」、つまり修行の時期はつらいものです。

 そんなつらい時期に助けてくれる人、昔でいうと「賢人」、いまでいうと「メンター」のような人が重要な役を果たすことを意味しています。

 ドロシーは家に帰るために、北の魔女の助言にしたがって冒険の旅に出ます。

 エメラルドの都に住む偉大な魔法使い「オズ」に会うためです。

 そしてこの冒険の邪魔をする「悪役」が「西の魔女」です。「西の魔女」はケシ(アヘン)の畑にドロシーを誘い込むなど、さまざまな形でドロシーの旅を邪魔します。

 私たちの現実の世界でも嫌な人、って必ずいますよね。

 愛犬トトとともに冒険に出たドロシーは3人のお供を連れます。

 知恵が欲しいというカカシ、心が欲しいというブリキ男、勇気が欲しいというライオン(ここら辺が桃太郎に似ているような気がします)。

 そして、ようやくエメラルドの都に着いて偉大な魔法使いオズに会います。

 オズから一つ宿題が出ます。

 「西の魔女からホウキを奪ってこい」。

 現実の社会でも無理難題が要求されますね。

 とうとうドロシーは西の魔女を退治することに成功します。

 そして、オズに再び会いに来たら、偉大な魔法使いの正体は単なるカンザス出身のオジサンだった、というのもとても重要な意味を持っているような気がします。


 「帰還」。「通過儀礼」、大きな仕事を成し遂げたドロシーはもはやオズの国にいる必要はありません。

 カンザスに帰ります。

 ここでメンターであった「北の魔女」はこういいます。

 「自分の力で帰れるのよ。そのためには自分で学ぶ必要があったのよ」。

 ここでドロシーはとても大切なことを言います。

 「私が望むものを遠くに探してもみつからない、欲しいものはいつだっておうちにあるのよ」

 ここの「おうち」ということばを「私」に置き換えるとわかりやすいでしょう。

 ドロシーは「虹の彼方」に自分が望む世界があると思っていたのです。

 それが、「私」のなかに、自分のなかに欲しいものの答えがあると気づいたわけです。

 こうして大きく向き合って成長したドロシーはカンザスに帰ってきます。

  試練とその訪れ方、冒険に出る勇気、情熱と至福、死と再生、ドラゴンに例えられる怖れと
立ち向かい乗り越えることの真実、 経験からの知恵を持って帰還すること。

 ありのままに自分を受容し、認めて、許し直観(心の声・Bliss)と情熱に従って生きること。

 このことを映画にしたのが、「ファインデングジョー」です。

 各界のエキスパートたちが、自身の人生での転機や挫折、成功体験、そして、人生の気づきについて、深いメッセージを伝えていく形でキャンベルの英雄の法則を説明していきます。

 この法則はサイクルで続いていきます。

 「脱皮しない蛇は死ぬ」

 「人が死ぬ間際で最も悔やむことは、人生にチャレンジしなかったこと!」

 印象に残った言葉です。

 生涯、チャレンジャーであり続けたいと思っています。

 

 
 「ファインディング・ジョー」

(職員向けメッセージより)

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