『福祉の仕事に就く人に、絶対読んでほしい55の言葉』で、
福祉の世界に身をおく人なら絶対に共感できる言霊に、
たくさん出会いました。
一例をあげると、
『福祉とは、「しあわせ」や「ゆたかさ」を意味する言葉』
『困ったことをする人は、本人が一番困っている』
『人の幸せを支える人の方が幸せになる』
などなどです。
支援者として力を発揮できるかどうかは、
「生きにくさ」の中でさまざまな「困難」や「孤独」を経験してきた
ご利用者の心にどこまで共感できるか、という点にかかってきます。
共感できない人は、共感できるようになるまで、
いち作業者として甘んじることになります。
共感できる人は、人生の支援者として、
ご利用者の人生に素晴らしい意味を見出す仕事ができるようになります。
後者の支援者を増やしたい、という著者・阿部美樹雄さんの熱い想いが
ひしひしと伝わってきました。
そして、このようにご利用者の人生に共感できる支援者は、
ご利用者が幸せになるよう働きかけることによって、
自らも「幸せな生き方」ができるようになります。
「幸せな生き方」は、ご利用者のみならず、周りの人を幸せにします。
こうすることで、阿部美樹雄さんがおっしゃる、
『みんな"よくならなければ"ならないのです』
『すべての人々が安心して暮らすことができる社会』
が実現していくのでしょう。
1ページ読み進めるごとに、自分の支援者としての能力が
少しずつ開花していく気分になりました。
福祉の仕事にたずさわることに、強い誇りを感じるようになりました。
素晴らしい本を、ありがとうございました。