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人はどうしたら幸せになれるのか ダライ・ラマのことば(幸福論より)

2010年11月12日

今の世界は、間違いなく革命を必要としています。 それは政治的な革命でも、経済的な革命でもなく、 技術的な革命でもありません。 こうした革命なら、前世紀に十分行われてきました。

その結果、
純粋に外面的なアプローチだけでは、足りないのだとわかりました。

つまり、わたしが言いたいのは、精神的な革命のことなのです・・・

大多数の人が、宗教を実践してない今、私はなんとかして、
宗教に頼らずに、すべての人間を救う方法を、見つけたいのです・・・

幸せの最大の要因である心の平和は、怒りと共存することはできません。
どちらかが生じれば、必ずどちらかが損なわれます。
怒りや恨みや悪意など、誤った思考や感情を、
そのままにしておきながら、幸せを求められるはずがありません。

人は怒れば、幸せの一つの前提条件をなくしたことになるのです・・・

愛と思いやりは、ぜいたく品ではありません。
これがなければ、心の平和も、現実の平和もありえません。
わたしたち人間という種が、
生き続けていく上でなくてはならないものなのです・・・

自分の利益だけにとらわれないで、
もっと広い見方ができるようになったとき、
きっと、その人の内面に強さが、みなぎっているはずです。

平和と喜びが、常に自分のなかにあるはずです。
そうすればどんな障害も乗り越えていけるでしょう・・・

消えることのない幸せと喜びは、すべての思いやりから生まれます。
思いやりがあればこそ良心も生まれます。
良心があれば、他の人を助けたいという気持ちで行動できます。

他のすべての人に優しさを示し、愛情を示し、誠実さを示し、
真実と正義を示すことで、わたしたちは確実に、
自分の幸せを築いていけるのです・・・
私の考えている精神的な革命は、道徳観の革命です。
これによって私たちは、もっとよい人間になれると思うのです。

政治力を与えてくれるのは銃であると、かつて毛沢東は言いました。
たしかに暴力を使えば、一時的な目標は達せられるでしょう。
しかし暴力で得られたものはけっして長続きしません。

平和、正義、自由への人間の愛は、必ず最後には残虐行為や抑圧に勝ちます。

だから私は、熱烈な非暴力主義者なのです・・・

後悔しないで、最後の日を迎えたいと思うなら、
今この瞬間を、他人を思いやることに使うべきでしょう・・・

どうか妬みを捨ててください。
他人を負かしたいと思う気持ちをなくしてください。
その代わりに、他人のためになろうとしてください。

優しさと勇気をもって、自分はきっとそれができると信じて、
どんな人も笑顔で迎えてください。
正直になってください。
わけ隔てをしないように努めてください。
総ての人に、親友のように接してください。

私は一人の人間として、
皆さんと同じく幸せを望み苦しみを望まない人間として、
お願いしているのです。・・・・・・

こういうものになれますように、今も、これからもずっと



保護を持たない人の保護役に 
道に迷った人の案内役に 
海を渡る人の船に
川を渡る人の橋に 
危機に瀕している人の避難所に 
明かりを持たない人の松明に
逃げ道を持たない人の隠れ家に

そして、困っているすべての人の僕に


ダライ・ラマ14世 テンジン・ギャツォ 「幸福論」(角川春樹事務所)         塩原通緒訳 2000.6

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GMが感銘を受け、皆さんにご紹介したい"ことば"です。

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